企業活動の礎である「経営資源」は「ヒト」「モノ」「カネ」に分けられます。この中で「ヒト」は製造/サービスと品質の両側面に深く関連しながら最も振れ幅があり、成長に時間が掛かる資源です。
特に「ヒューマンファクター」と呼ばれる因子は、品質に直接影響を及ぼす可能性を多く含むため近年重要視されています。(ISO 9001:2015にも「3.10.3 人的要因」として新規追加)
HRM:人的資源マネジメントとは「ヒト」及びそれを含む「ソシキ」の資源/力量を計画的に向上させるアプローチ手法です。
多くの企業では人的資源に関して、教育訓練の機会を定期的に設け記録保持をしていると思いますが、本来のHRM視点から考えると充分とは言えません。例として、ISO 13485では「6.2人的資源」において、「教育、訓練、技能及び経験を判断の根拠として力量がある」と定義されます。
さらに、以下へと続きます。
a) 製品品質に影響がある仕事に従事する要員に必要な力量を明確にする。
b) 必要な力量がもてるように教育・訓練し,又は他の処置をとる。
c) 教育・訓練又は他の処置の有効性を評価する。
d) 組織の要員が,自らの活動のもつ意味と重要性を認識し,品質目標の達成に向けて自らどのように貢献できるかを認識することを確実にする。
e) 教育,訓練,技能及び経験について該当する記録を維持する。
これはISOならではの表記と言えます。ここでは「ヒト」と「ソシキ」に対して必要な力量定義がされているか、それらの充足度が評価されているか、更に各人認識の深さまでを求められています。
一方、GMP側では単に「教育訓練」との記載に留まります。
近年増加しているe-ラーニング、部門内のOFF-JTなどは受講者の「受け身」の割合が多く「考える」時間は極わずかです。これでは表面的な教育訓練が与えられているにすぎず、その効果は長く続きません。GMP/QMS教育担当者は、最も重要なことが「教育訓練の機会+ログ」ではないことを理解して、組織の資源と力量を計画的に引き上げる方法について具体的に考えなければなりません。
KEA managementでは「HRM:人的資源マネジメント」を提供商品の柱として構築しております。GMP/QMS領域における基礎~専門要素に関して、
K:Knowledge(何をすべきかの理解/基本知識…座学中心)
E:Expertice(自ら正しく実施できる技術…実技講習中心)
A:Attitude(より良くする心構え/意識…相互対話/ケーススタディ中心)
に割り振り、「学び、考え、抽出し、次への活動へつなげる」機会となるよう各講座の設定をしております。
また、各人からの抽出要素の傾向分析を行い、マネジメント層との共有を図ることで問題点/是正要素/次への必要要素を明確にしています。
・現組織力量と想定力量のギャップ抽出
・階層別の教育訓練プログラムの構築
・組織別/勤続年数別の力量評価システム
・GMP/QMSに関する各種基礎講座
・専門領域分野
→ 微生物管理者養成
→ QA/オーディター/内部監査者養成
→ 教育訓練担当者養成
→ 理論思考/リーダー養成
など、各種講座をご用意しております。
教育訓練の機会が形骸化している、各従業員の意識と力量に相違があり安定しない、一度客観的な力量評価の必要がある、最新情報や専門的な情報を入手する機会が少ない、などの場合にご利用ください。